ADHDの怒りのコントロール15:怒る時の7つのルール
怒りを「怒り」という形では無く伝えられるといいのですが、どうしても抑えられない時もあるでしょう。そんな時、つぎの7つのルールを守ってください。きっと、あなたも相手の人も守ることができます。
人を傷つけない
感情に任せて怒りをぶつけ、相手を傷つけてはいけません。
暴力は最もいけないことです。そして、言葉の暴力も絶対にだめです。
傷つけられた心は、なかなか癒えることはありません。あなたが忘れてしまっても、相手は忘れないでしょう。
そして、何より怖いことに、自分がやってしまったこと、言ってしまったことは「なかったこと」には絶対にならないのです。
自分を傷つけない
相手に対する不満や怒りの気持ちを自分にぶつける必要はありません。
「自分が悪いからこうなるんだ。」「自分なんかいなくなってしまえばいい。」
怒りの原因をすべて自分が引き受けてしまうと、自分の悪いところしか見えなくなってしまいます。
どんな物事でも、どちらかが100%悪いということはありません。そして、どんな人にも良い一面と悪い一面があります。
怒りを伴うような出来事は、そんなマイナス面がぶつかり合ったり、お互いの思い込みがすれ違ったりして起こるものです。あなただけが悪いということは絶対にありません。
物に当たらない
腹が立ったからと言って、物に当たってはいけません。
物を壊してすっきりするというイライラの解消法が癖になると、いつの間にかエスカレートして人を傷つけてしまう可能性もあるのです。
イライラやむしゃくしゃした気持ちは、思いっきり歌うとか、身体を動かすとか、何らかの適応的な方法で発散しましょう。
機嫌に左右されない
同じことが起こっても、機嫌が悪い時は怒るし、機嫌がよい時は気にならない。誰だってそうなのかもしれません。
でも、機嫌が悪いからと言って怒るのは、とても子供っぽい行為です。
「怒る」という気持ちを表現するときは、あなたの機嫌とは関係のない「起こった出来事」に対して必要な時だけにしましょう。
関係ないことは持ち出さない
怒り始めると、以前に感じたことも引き合いに出して怒ってしまうことはありませんか?
昔の事を持ち出してしまうと、話の論点がずれてしまいます。
相手からしても「そのときに言ってよ。」と腹が立ちますよね?
怒りはあなたの気持ちをすっきりさせるために表現するのですか?そのことを解決したいから怒るのではないですか?解決したいのなら、今怒りを感じている事柄だけをテーマにしたほうがよいでしょう。
原因を責めない
怒る時は、原因を探り当てて解決したほうがよいと思いがちですよね。でも実は、原因を追究するほど解決するのが難しくなるんです。
「なんで?」「どうして?」と追及されると、相手は言い訳を探し始めてしまいます。すると、真実がよく分からなくなってしまうのです。
怒りの原因を解決したいのなら「どうやったら脱いだ靴下を洗濯かごに入れてくれるの?」「次は約束の日を忘れないでね。その為にどうしたらいいと思う?」など、「これから起きることを改善する」方向で話をしていきましょう。
決めつけない
「あなたっていつもそうよ。」という言葉が口癖になっていませんか?
同じような失敗が続いて腹が立ったとしても、原因がいつも同じとは限りません。それなのに、「あなたっていつもそうよ。」と決めつけてしまうと、相手の話を正しく理解できないかもしれません。
同じことが起こっても、原因が同じとは限りません。原因が同じだからと言って同じ結果が出るとも限りません。
先入観を持たず、公平に物事をとらえ、未来志向で解決策を考える。
これができるのなら、たまに怒ってしまってもそれは価値のある怒りなのかもしれません。
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