ADHDの怒りのコントロール17:怒りへの行動をコントロールする方法
腹が立つことや嫌なことがあった時、どんな行動をとりますか?怒りは感情のまま相手にぶつけると対人関係に摩擦が起きますが、いつも胸にしまっておくと大爆発の原因になるかもしれません。冷静に、良い方法へ状況を変えられるように行動できるといいですね。
状況を見極める
腹が立った時、まずは怒りのピークがすぎるのを待ってから、冷静に状況を分析してみましょう。
怒りの原因になっていることは、変えることができますか?変えることができないことですか?
例題
- ATMの操作に時間がかかったら後ろの人に舌打ちされた
- バスの列にいつも割り込んでくる女子高生がいる
- 屋外バーベキューの予定なのに雨が降って中止になった
- デートが彼の仕事の都合でキャンセルになった
例題の状況は、変えることができますか?それとも、変えることができないことですか?
状況を変えられるとき
- ATMの操作に時間がかかったら後ろの人に舌打ちされた
- バスの列にいつも割り込んでくる女子高生がいる
この二つは、変えようと思ったら変えることができそうです。
では、変える必要があるかどうか、重要度を考えてみます。
- ATMの操作に時間がかかったら後ろの人に舌打ちをされた
重要度は高いですか?低いですか?
重要度が低いのなら、忘れてしまいましょう。後ろの人は時間がなくて焦っていたのかもしれません。短気な人なのかもしれません。でも、文句を言って喧嘩するほどの事でもないでしょう。
もしも、重要度が高いと思うのなら、解決する方法を考えます。
- バスの列にいつも割り込んでくる女子高生がいる
重要度は高いですか?低いですか?
重要度が低いのなら、受け流してしまいましょう。毎日ちょっと嫌な思いをするけれど、波風を立てるくらいなら見て見ぬふりをすればよいのです。
でも、「毎日嫌な思いをするのは嫌だ。ルールは守ってほしい」と思うのならば重要度は高いです。解決する方法を考えてみましょう。
重要度が高い時の解決策の考え方
怒りの問題を解決するには、状況を変えるための具体的な目標を立ててみます。
- いつまでに
- どうやって
- どのくらい
この3つの要素を書きだしてみましょう。
バスの列にいつも割り込む女子高生に、ちゃんと列に並ぶように伝えたいと思ったら。
- いつまでに⇒明日
- どうやって⇒「いつも列に割り込まれると、私はとても腹が立ちます。列に並ぶのはみんなが守っているルールです。ちゃんと後ろに並んでください。」と伝える
- どのくらい⇒できれば注意した時から毎日ルールを守ってほしい
どうやって、の解決方法では、「私メッセージ」で伝えます。「何で列に並ばないんだ!」「あなたは非常識だ!」と相手の行動を否定するのではなく、「あなたの行動で私が受けている嫌な気持ち」を伝えます。
上手な怒り方については詳しくはこちらの記事をご覧ください。
状況を変えられないとき
天気や、仕事はなかなか変えることが難しいですね。
状況が代えられない時も起こっている状況の重要度を考えてみます。
- 屋外バーベキューを予定していたのに雨が降って中止になった
- デートが彼の都合で中止になった
楽しみにしていた気持ちの度合いによって重要度が変わりますね。
それほど重要ではないのなら、仕方がないとあきらめましょう。
では、重要度が高い時はどうしたらいいでしょう。
すごく楽しみにしていたデート。仕事だから仕方がないと思っても、腹が立って仕方がない。
でも、変えられないことで相手を攻めても仕方がないですよね。
そんな時は、代わりの楽しみを見つけましょう。「叶わない楽しみ」を、「次の叶う楽しみ」にかえてしまうのです。
- 次のデートはどこに行こうか考える
- あいた時間を使ってみたかった映画を見に行く
変えられない嫌なことにいつまでもとらわれているのは、もったいないですよ。
スポンサードリンク