ADHDがお風呂に入りたがらないのはなぜ?
ADHDで「お風呂に入るのが面倒で仕方がない」と思う人が多いようです。それは脳が行動を切り替えられないからです。決してだらしがないからではありません。
ADHDがお風呂に入れない理由
ADHD傾向の人がお風呂に入れないのは、お風呂が嫌いだからというわけではありません。
「入らないといけないと分かっているけど実行に移せない」のです。
ADHDの脳は行動を切り替えるのがとても苦手です。行動の切り替えは脳内の神経伝達物質ドーパミンの役割です。ADHDはドーパミンの働きが弱いのです。
テレビを見ていたり、スマホをいじっていたりと何か楽しいことをはじめてしまうと、行動を切り上げて「入浴」という次の行動に移ることができなくなるのです。
お風呂では体を洗ったり頭を洗ったりとやらなければいけないことがたくさんあります。「お風呂に入ったらすっきりして気持ちがいい」ことは分かっていますが、お風呂でやらなければいけないたくさんの行動が「面倒だ」と感じてしまうとADHDの先延ばしぐせが出てしまいます。
面倒だと思ってしまうとさらに行動を切り替えるのが難しくなります。
また、くつろいでいて気持ちが「オフモード」になっていると、入浴のために行動を「オンモード」に切り替えることが難しくなってしまいます。
「入浴」をルーチン化する方法
面倒だからと言って、お風呂に入らないわけにはいきません。お風呂に入らない期間が長くなると周りの人に「不潔」「だらしない」という印象をもたれてしまいます。
ゆっくりとお風呂に入ることでストレスを発散し、副交感神経が優位になり、体温が上がって眠りの質も良くなります。睡眠障害を合併しやすいADHDの健康を保つためにも入浴は欠かせない行動です。
では、「お風呂に入る」という行動が面倒にならない方法はあるのでしょうか?
まず、気持ちがオフモードに入ったり、何かに熱中する前にお風呂に入ってしまうことが重要です。
オンモードからオンモードなら、行動は切り替えやすいでしょう。何かに熱中してしまったら、行動を切り替えるのはもはや不可能です。
家に帰ってきてからの行動を、入浴を含めてシステム化してしまうとよいですね。
- 夕食の支度をする
- 食べる
- 片付ける
- お風呂に入る
といったように、間に「一息」入れないで順番通りにこなしていきましょう。
お風呂に入った後はあまり刺激の強いことはしない方がいいですよ。ゆっくりとした時間を過ごしていたら、ADHDはもともと覚醒が低いので睡魔がやってきます。睡魔がやってきたら逆らわずに眠ることです。
そうすれば明日も元気に一日を過ごすことができますよ。
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