ADHDは感覚にも問題がある
ADHDは五感からの感覚の情報が伝わりにくい傾向があります。物足りない感覚を求めて行くのかどうかでも、ADHDの特徴の現れ方が違います。
ADHDの感覚の感じ方
発達障害を持っている人は感覚に問題があります。
コミュニケーションの取り方や行動など、社会的な側面ばかりがクローズアップされがちなのですが、実は当事者が一番苦しんでいるのが「感覚の問題」なのです。
ADHDは一般的に感覚を感じる閾値が高いです。つまり、感覚を感じにくいのです。
ただし、ADHDでもアスペルガー症候群を併発している人はたくさんいるので「自分は当てはまらない」という人も多いでしょう。
感覚の感じ方にはかなりの個人差があります。
感覚を感じにくいとどんなことが起こるでしょう。
- 音楽を聴くときに、一般的にちょうどいいと思われる音量では物足りなくなります。
- 綺麗だと感じる色が派手な色や強い色彩になります。
- 心地いいと思う感触が一般的な強さよりも強くなります。
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚といったあらゆる感覚刺激において、他の人よりも強い刺激でなければ「ちょうどいい刺激」だと感じません。
ADHDの感覚の求め方
ADHDにとって、世の中にあふれている刺激は物足りないものばかりになります。
刺激が足りないと、ADHDは覚醒が低いので眠たくなったり集中できなくなってしまいます。
そのため、無意識に刺激を求めて行ってしまいます。
注意がそれてしまうのは、その時に最も強く感じた刺激に反応している「刺激への探求行動」なのです。
ADHDはハードな音楽を好んだり、絶叫マシーンのような強い刺激を求める人が多いのですが、これも、刺激の物足りなさを補う行動なのです。
一方で、足りない刺激を求めて行かない人もいます。
感覚を探求していかないタイプのADHDはいわゆる「のび太型」と言われています。
感覚入力が足りないため、常に覚醒が低く、不注意でミスが目立ちます。
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