ADHDのための睡眠障害対策
ADHDの人は睡眠障害を合併しやすいことが分かっています。体内時計の調節が上手く行かず、概日リズム睡眠障害という睡眠障害を合併してしまうのです。睡眠が上手く取れないと、ADHDの症状に悪影響を与えてしまいます。では、どのように対処したらよいのでしょう?
病院で治療を受ける
概日リズム睡眠障害は治療が必要な睡眠障害です。
「朝早く起きれば自然に夜眠たくなる。気合だ!」と考えがちですが、そう言う問題ではないのです。薬や生活習慣の改善など適切な治療を受けなければ治りません。
すでに病院でADHDの治療を受けている人は、睡眠についての悩みを主治医に相談してみてください。
まだ医療機関にかかっていない人は、心療内科やクリニックに相談してください。
毎日のように朝4時頃まで寝つけない、朝早く起きても寝つく時間が変わらないという症状が固定化されている人は、専門的な治療が必要です。睡眠障害に詳しい医師がいる病院を探した方がよいでしょう。
「睡眠障害+お住まいの都道府県名」で検索すると見つけることができます。
>>参考までに、睡眠医療専門医のリストです。
http://jssr.jp/data/pdf/list/nintei_ishi.pdf
眠くなるまで布団に入らない
早く布団に入れば早く寝付けるというわけではありません。布団に入っても寝つけない状態が続くと、「布団=寝つけない場所」と脳にすり込まれてしまいます。
寝つけないという不安やプレッシャーがさらに眠気を遠ざけてしまう可能性もあります。
遅い時間になっても、眠たくなってから布団に入る。
ということを試してみてください。
寝る前は穏やかに過ごす
ADHDは行動の切り替えが苦手です。ですから、夜は意図的に休息に向かうように行動をコントロールしてください。
- 夜は面白いDVDを見ない。ゲームをしない。など興奮するような行動を避けましょう。
- ゆっくりとお風呂に使って体温を上げましょう。
- アロマの力をかりて、強引に副交感神経を働かせるのも有効な方法です。
夕方に光を浴びる
人の体内時計は、朝目覚めた時に朝日を浴びることでリセットされます。しかし、概日リズム睡眠障害の方は、体内時計が前にずれています。このため、通常は夜に訪れるはずの眠気のピークが夕方に来てしまうのです。
ですから、夕方に朝日に変わる明るい光を浴びて睡魔を追い払うのです。睡眠障害の医療機関では、概日リズム睡眠障害には薬と並行して光療法がおこなわれます。
光療法では1000ルクスの光を30分浴びます。光を凝視する必要はなく、まぶたに光を感じるだけでよいのです。1000ルクスは曇りの日の屋外の太陽の光に相当します。
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