ADHDの話は要点が分からない?その改善方法は?
ADHDを持っている人と話をしていると、急に話題を変えられることがあります。しかも、その内容がまとまりがなく、何を言っているのか分かりにくいこともしばしば…。「思いついたことを今言わないと!」という思いが先に立ち、頭で話の要点をまとめる前に話し出してしまって自分でも何を話しているのか分からなくなってしまうのです。
ADHDの話の要点が分からないのはなぜ?
ADHDは集中力が続かないので、相手の話に集中していることができません。その為にどうしても話の内容が理解できなくなってしまいます。理解できない話を聞いているのが退屈になり、ますます相手の話に集中できなくなってしまいます。
その上、思いついたことは衝動的に口に出してしまいます。思いついたことを今すぐ口にしないと忘れてしまうので、思い立ったらすぐに伝えるという癖がついてしまっていることが多いようです。
人は話をしようとするときにある程度話の内容を頭の中でまとめて話をし始めます。そして、その話をしても相手が気分を害しないか、場の雰囲気を壊さないか、要点がずれていないか、話をすることで自分や相手が不利益を受けないかなど、いろいろなことを判断したうえで話し始めます。
ADHDはこの工程を完全にすっ飛ばして思いついたらすぐに言葉に出します。内容が自分でもまとまっていないので、主語が無かったり、状況を説明せずに結論を言ったりしてしまい、相手に意図が伝わらなくなるのです。
長文を話していると、ワーキングメモリーの容量が小さいために最初に話したいと思っていた内容を忘れてしまい、話の論点がずれていきます。
そこに新たな刺激が加わり、違うことを思いついてしまうと、さらに話はごちゃごちゃになってしまいます。
その上、その場の状況や相手の立場などを考えず思いついたまま言葉に出してしまうので、失言も多くなってしまいます。
声を出す前に深呼吸する
そこで習慣にしてもらいたいのが、「声を出す前に深呼吸をする」という方法です。覆水盆に返らず、と言いますが、口に出してしまった言葉は元に戻すことができません。思いつきで話を始める前に、一呼吸置く習慣をつけたら失言はかなり減らすことができます。
自分で何を話したいのか考える
「思いついたことはなにで、何を相手に伝えたいのか。」一呼吸置いたら最低限これだけは頭の中でまとめましょう。考えをまとめる作業をしていると、衝動的に話したいという欲求が薄らいで冷静になることができます。
それは今話していい内容なのか考える
話の内容がまとまったら、それを話しても問題がないのかを考えます。相手が傷つかないか、場をシラケさせてしまわないか、実はオフレコだったりしないのかなど。
そんなことを考えている間に相手の話についていけなくなってしまうかもしれません。相手の話を聞きながら自分の考えをまとめるという作業が難しいようなら、その時は自分の話をするのをあきらめたほうがよいでしょう。
後からでも、「あの時の話だけどね。」と話を再開することはできるのですから。
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