ADHDの診断で誤診はあり得るのか?
血液検査やレントゲンでわかる病気ではないADHDは、診断がとても難しい障害です。誤診を避けるためには病院選びがとても大切になります。納得がいかない診断を受けたら、迷わずセカンドオピニオンをつけましょう。
病院選び
ADHDの確定診断を受ける時は、予約をとる時にADHDの確定診断をしているのかどうかを確認しましょう。
病院選びのポイントは
- 臨床心理士による検査を行っている
- MRI、脳波を調べる機械のある病院
- 発達障害の診察を行っている病院
です。お住まいの地域の発達障害者支援センターに電話をして紹介してもらうのも良い方法です。
誤診を防ぐために病院選びが大切なのは、医師によって発達障害を診断する技術に差があるからです。
臨床心理士のいないクリニックなどでは、必要な心理検査をせずに診断してしまうこともあります。ご注意ください。
正確な検査結果を得るためのコツ
ADHDの診断では、心理検査がとても重要です。CAADID、CAARSなど複数の心理検査を受け、結果を総合的に照らし合わせて診断する必要があります。
1種類の心理検査だけで診断をする病院は注意が必要です。1種類の心理検査だけでは結果の信ぴょう性も疑われますし、詳しい障害像を知ることはできません。
心理検査の中でもWAIS-Ⅲという知能検査はADHDの診断や障害の特性と原因を探るうえでとても重要です。しかし、検査を行うときのコンディションによって結果に差が出てしまう可能性があります。
ADHDは覚醒状態がわるく、日によってコンディションにむらがあるという人が多いです。調子のよい時に受けた検査結果と不調時の検査結果ではかなり結果に差が出る可能性もあります。
初診の時には主治医に
「調子のよい時はこれくらいできるけれど不調の時はこれくらいできない。」
と調子の波があることを具体的に伝えておくとよいでしょう。心理検査を行う臨床検査技師さんにもそのことを伝え、今日の調子は良いのか悪いのかも伝えておくとよいでしょう。
心理検査は期間を置いて何度か行うと信ぴょう性が増しますし、治療効果を判定することもできます。
納得のいかない診断を受けた時
診断の結果「発達障害ではない」という診断を受けたけれど、釈然としない。
検査をせずに診断をされた。しかも「躁うつ病」の躁状態。
こういったことも、よくある話なのです。
自分の診断に納得がいかないときは、セカンドオピニオンをつけるとよいですよ。
診断を受け治療を進めて行くのであれば、医師との信頼関係も重要になります。診断に納得のいかない状態で、よい治療関係を築くことは難しいでしょう。
診断を受けるまでは、予約をとったり診察を受けるまでに時間がかかったりと何かと大変ですが、必ず良いお医者さんと出会うことはできるはずです。諦めずに頑張ってください。
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