ADHD力向上委員会

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脳SPECTでわかるADHDの6つのタイプ

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脳SPECTでわかるADHDの6つのタイプ

ADHDのタイプは、日本では「不注意優勢型」「多動性ー衝動性優勢型」「混合型」の3種類に分けられています。しかし、脳SPECTという検査を行って脳の血流を調べると、脳の働き方によって6つのタイプに分けられることが分かりました。

 

典型例

一般的なADHDのタイプに当たります。不注意で集中力が途切れやすく、じっとしていられないタイプの人です。ミスが多く、期限が守れず、忘れ物が多い、整理整頓ができないなど、ADHDの特徴をすべて兼ね備えています。

 

典型的なADHDでは、リラックスしているときは脳の血流は正常です。しかし、何かに集中しなければならない課題に取り掛かると、前頭葉を中心に脳の血流が悪くなります。

 

典型的なADHDではドーパミンの働きが不足しています。ドーパミンを作り出す大脳基底核の機能が上手く働かないので前頭葉が働こうと思ってもドーパミンがたりず「やる気スイッチ」が入らないのです。

 

不注意型

不注意型は普段からおっとりとしていておとなしく目立たない人が多いようです。そのため、障害が目立たず診断が遅れてしまいます。

 

不注意型のADHDの脳は全体的に血流が低下しています。とくに、前頭葉の血流が低下しています。知能指数は高いのに、テストの時に集中できないため良い点数が取れず、「怠けている」と受け取られてしまいます。

 

過集中型

切り替えがうまくできず、あまり意味のないことでもこだわってしまう、些細なことを気にしすぎてしまうタイプの人です。このタイプの人には、アルコール依存症になりやすいようです。

 

考えを切り替える場所である前帯状回という場所の活動が過剰になりすぎることでおこります。

 

側頭葉型

かんしゃくを起こしやすかったり、パニックを起こしやすいタイプです。原因の判らない頭痛や腹痛に悩まされることもあります。学習障害(LD)を合併していることもあります。

 

家庭内暴力や自殺などの関連も多く、家族に非常に深刻な問題をおこします。

 

側頭葉型のADHDは気分の安定や怒りのコントロールをしたり、記憶や学習に関係の深い側頭葉の働きが弱くなっています。それに加え、集中すると前頭葉の血流も悪くなってしまいます。

 

辺縁系型

辺縁系型のADHDはADHDの基本的な症状に加え、気分の落ち込みやエネルギーの不足、無気力、無関心といった抑うつ的な症状があらわれます。

 

辺縁系は感情の動きに関係があります。辺縁系の活動が高まると、気持ちはマイナス方向に動いてしまいます。辺縁系型のADHDでは、辺縁系の働きが強くなっているのです。

 

うつ病でも、辺縁系の働きは強くなります。しかし、うつ病の場合は集中すると前頭葉の血流は良くなります。

 

辺縁系のADHDでは、集中すると前頭葉の血流が悪くなるのが分かります。

 

火の輪型

火の輪型のADHDは基本的なADHDの症状に加えて攻撃的で気分がコロコロと変わり、自己中心的な行動をとります。感覚が過敏で頭の中ではいつもすごいスピードで発想が駆け巡っています。

 

脳SPECTの画像では、帯状回、頭頂葉、側頭葉、前頭葉が過活動で、脳全体が火に囲まれているように真っ赤に見えます。

 

双極性障害と誤診されることが多いのですが、双極性障害であれば周期的に気分の浮き沈みがあります。躁状態が長期的に続いているのであれば、火の輪型のADHDである可能性があります。

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