ADHDは分担作業が苦手なのはなぜ?それって困ること?
ADHDの人が分担作業が苦手な理由
自分の「やりたい」で頭がいっぱいになってしまうから
ADHDの人は仕事の計画を立てるのが苦手です。その上、嫌なことは後回しにして好きなことから一点集中で作業をする傾向があります。好きなことを始めると、それだけで頭がいっぱいになってしまいます。
分担作業をする相手の能力を見定められないから
計画性を立てるのが苦手な理由の一つに、「見定める」のが苦手だということが挙げられます。一緒に作業をする人の得意分野はなにか、のんびりした人なのかせっかちな人なのか、他にどんな仕事を抱えているのか、残業できる人なのか・・・。一緒に仕事をする相手の状況を見定めることができないのです。
相手の都合を考えない自己中心的な人だというわけではないのですが、相手の事を考えている余裕が無いのです。自分の好きなことをはじめてしまったら、それしか見えなくなってしまうのですから。
相手にペースを合わせられないから
同時進行で一つの仕事をはじめたら、相手はどこまで進んだのか、途中で調整が必要にならないのか、気になるものです。ADHDの人は相手のペースに合わせている余裕がありません。しかも、地道なデータ入力とか、他の部署との調整とか面倒なことは後回しにして、簡単なことやすぐに結果が出ることから手を付けていきます。結果的に大変な仕事は他の人に押し付けて評価が上がるところだけをやってしまうことになりかねません。
分担作業ができないとなぜ困る?
自分勝手だと思われる
一緒に仕事をする相手の都合を考えず、面倒なことは押し付けて、自分は結果の出る所ばっかりやって。好きなことしかしていないくせに上司からあの人だけが褒められた。すごく自分勝手。もう一緒に仕事したくない。
仕事を分担した相手はそう受け止めるかもしれません。ADHDの人本人は、ただ仕事を一生懸命やって、褒められただけなのですが、いつの間にか職場で孤立してしまいました。
協調性に欠けると思われる
面倒な仕事を人任せにして自分は好きなことばかりしている。あの仕事を終わらせてくれないと次の仕事ができないのに、おしゃべりばっかりして仕事が進んでない。保育所に子供を迎えに行かないといけない時間なのに帰れない…。みんな待っているのに気が付かないのかな。協調性に欠ける人。
一緒に仕事をしているAさんはそう思いながら書類が仕上がるのを待っています。当の本人は、隣の人とのおしゃべりに夢中になって仕事がはかどりません。仕事を分担している人からは白い目で見られています。自分勝手で協調性のない人、というレッテルを張られてしまいました。
とくにチームワークが必要な仕事では、ADHDの計画性のないマイペースな仕事ぶりは周囲を困らせてしまうことになりがちです。本人は、とにかく一生懸命にやっているだけなんですけれど・・・。
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