ADHDと睡眠障害の関係
ADHD傾向の人は体内時計が乱れる概日リズム障害を起こしやすいことが分かっています。体内時計が乱れているせいで、睡眠のサイクルが狂いやすくなります。また、前頭前野の働きが弱いため、脳が活動から休息へと切り替えにくい事も原因になっています。
概日リズムの乱れとは?
人間の身体の体内時計は通常25時間で設定されています。しかし、朝起きた時に朝日を浴びることで体内時計はリセットされます。
体内時計が毎日リセットされるために毎日同じ時間に起きて同じ時間になると眠たくなるのです。
この体内時計のリセット機能が上手く働いおらず、睡眠時間がずれて行ってしまうのが概日リズム睡眠障害です。
夜になっても目がさえて眠れなくなり、寝つくのが明け方近くになってしまう。寝ついた時間が遅いから朝起きられない。
ADHD傾向の人で、思い当たる人は多いのではないでしょうか。「自己管理ができていない」と怒られたり、自己嫌悪に陥った経験のある人も多いのではないでしょうか。
でも、この「宵っ張りの朝寝坊」は睡眠障害なのです。
ADHDの人は概日リズムが乱れやすく、概日リズム睡眠障害になりやすいのです。
前頭前野が睡眠モードに切り替えられない
概日リズムが乱れる原因の一つに、前頭前野の働きが関係しています。
ADHDは前頭前野の働きが低下しています。前頭前野の働きが低下しているため、行動の切り替えができないのです。
夜遅い時間だから寝ないといけないとわかっているのに、脳が休息モードに切り替えられないのです。
- 分かっているけど、ゲームを続けてしまう。
- 分かっているけど遅くまでテレビを見てしまう。
- 分かっているけどスマホから目が離せない。
これは、だらしない性格だからなのではなく、脳の機能障害によるものなのです。
脳が活動モードから休息モードに切り替えられないのですから、頑張って行動を切り替えて無理やりベッドに入ったとしても、脳の働きが休息モードに切り替わらず、寝つきが悪くなってしまうのです。
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