ADHDが人の話を聞かないのはなぜ?どんなことが困る?
ADHDが人の話を聞かないのはなぜ?
集中できないから
ADHDの人は集中することがとても苦手です。途中で気が散ってしまうため、話を聞いていても、断片的にしか言葉のフレーズが入ってこないことがあります。
たとえば、「歯が痛くて、歯医者さんに行ったの。そしたら親不知が虫歯になっていてね、すぐに抜かれちゃったのよ。すごく痛かったよ。」という話を友達が話していても、ADHDの人には「歯が・・・、・・・に行ったの。そしたら・・・、すぐに・・・・。すごく痛かったよ。」・・・のところは、目についたものやものや他の音に注意が行っていたりして聞き取れなかったところです。
すごくぼんやりしているときは「歯が・・・・・・・・・・・・・・・・・痛かったよ。」としか聞き取れない時があります。断片的にしか会話が聞こえないので話が理解できず、ますます興味を失ってしまうのです。
言いたいことを忘れてしまうから
ADHDの人はワーキングメモリーが小さく、思いついたことを覚えておいて相手の話を聞き、共感し、相槌を打って自分のことを話せるタイミングを待つことができません。相手の話を聞いている間に自分の言いたいことを忘れてしまうのです。
また、自分が思いついて話したいと思ったことがあると、相手の話に集中できなくなります。そうすると、話の内容が分からなくなってしまいます。
小さい時から「言いたいことをすぐ言わないと忘れちゃう!」という経験を積んでいるので、習慣的に相手の話を割り込んで思いついたことを口に出してしまうのです。
話を聞くのを忘れてしまうから
話したいことが思い浮かんだ時、他の人が話をしているということ自体を忘れてしまうことがあります。これも、ワーキングメモリーが小さいためで、自分が言いたいことで頭がいっぱいになって置かれている状況を忘れてしまうのです。
どんなことが困る?
いい加減な人だと思われる
「この人、話を聞いているのかな。なんだか退屈そう。失礼な人。」「この間伝えたことなのに、全然覚えていない。人の話を聞かないいい加減な人。」
一生懸命話をしたり、説明したりしている人からすると、断片的にしか話を理解できないADHDの人の振る舞いはとても腹が立つでしょう。何度も説明しているのに理解してもらえない、伝えたことをやってくれていないということが続くと、「話を聞かないいい加減な人。」だと思われてしまいます。
自分本位な人だと思われる
「せっかく説明しているのに、何で突然自分の彼氏の話をし始めるんだろう。」「話が盛り上がっていたのに、自分の話を初めて場がシラケちゃった。自分は話に夢中で気が付いていないよ。自分本位だな。」
いつも突然脈絡もなく自分の話を始めると、周囲の人はとても不愉快に思います。話している本人は、自分の伝えたいことで頭がいっぱいで周りの人の白い目に気が付きません。ADHDの人本人は、自分が楽しいという話題をみんなと共有したいだけなんですけど、これでは孤立してしまいます。
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