ADHD力向上委員会

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ADHDの症状「集中できない」はなぜ起こる?なぜ困る?

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ADHDの症状「集中できない」はなぜ起こる?なぜ困る?

ADHDの「集中できない」ってどういうこと?

ADHD、日本語では「注意集欠陥多動性障害」と言います。病名が表わすと落ち、集中するのがとても苦手なのです。仕事で書類に目を通していても、いつの間にか周りの人の会話が気になってしまったり、書類とは別の事を考えていて、内容がなかなか頭に入りません。

 

授業中に先生の話を聞いていたはずなのに、いつの間にか斜め前の席の人がペンを回しているのが気になってしまい、目が釘付けになります。先生の話は耳に入ってこず、授業内容が理解できませんでした。

 

プロジェクトの内容を決める大切な会議中なのに、途中で仕事の後のデートでどこのお店に行こうかと考え始めてしまいました。当然、会議で話し合っている内容は頭には行って来ません。急に意見を求められ、あたふたしてしまいました。

 

こんなふうに、ADHDの人は一つの事にじっと注意を向け続けることが難しいのです。

 

ADHDの「集中できない」はなぜ起こる?

なぜADHDの人は集中できないのか?その理由の一つは、脳の血流にあります。ADHDの人は特に集中していない、ニュートラルな状態では通常の脳の働きをしていますが、いざ何かに集中しなければいけない(特にどちらかというと気が進まないこと)状況になると、集中や記憶など高度な機能を司っている前頭前野の血流が悪くなってしまうのです。

 

また、ADHDの人は小さな刺激も拾ってしまって注意を向けてしまいます。書類を呼んでいるときに、後ろを人が通ったり、上司が咳払いをしたただけでも、書類から意識がそれて新しい刺激の方へ意識がむいてしまいます。通常意識に昇らないか、気がついても受け流してしまうような小さな刺激にも影響され、注意が途切れてしまうのです。

 

注意が途切れたとしても、特に重要なことではないとわかれば書類にもう一度意識を向けなおすことができます。集中もすぐに書類の方に戻ります。しかし、ADHDの人は注意の切り替えがとても苦手です。その上ワーキングメモリーが小さいので、新しい刺激を追っているうちに書類を呼んでいたことを忘れてしまうのです。

 

adhdwell.hatenablog.com

 

 

「集中できない」となぜ困る?

集中が持続せず、書類を最後まで読み終わらないうちに、他の仕事を頼まれると、きっとその書類の存在を忘れてしまうでしょう。他の人から、書類についての意見を求められた時、初めて思い出し、「ごめんなさい。まだ読んでいません。」と謝らなければいけなくなります。相手は、口に出して言わないかもしれませんが、「書類一つ目を通すのにどれくらい時間がかかるんだよ。」と思うかもしれません。

 

授業中に周囲の刺激に意識がむいて授業内容が断片的にしか頭に入ってこなかったら、成績はきっと下がるでしょう。

 

会議中に違うことに意識がむいていると、会議の内容を理解できず、「話についてくることができない人」というレッテルと張られてしまうかもしれません。

 

ADHDの人は理解力が無いわけではないし、仕事や授業を一生懸命やらないだらしない人ではありません。刺激の少ない環境で、集中するべきことにしっかりと意識を向け続けることができれば学業や仕事でもしっかりと能力を発揮できるはずなのです。

 

ただ、本来の能力を発揮するためには、「集中し続けることができない」ということはとても大きな問題になってきてしまいます。

 

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