ADHD力向上委員会

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ADHD治療薬ストラテラとは?

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ADHD治療薬ストラテラとは?

大人のADHD治療薬にはストラテラとコンサータがあります。ストラテラはコンサータに比べて効き目が弱いものの安全性に優れています。

 

ストラテラの特徴

ストラテラは中枢神経を直接刺激しません。コンサータは中枢神経を刺激し、覚せい剤と似たような作用で効果を発揮するため依存性や薬に対する耐性がついてしまうことが問題になります。ストラテラにはコンサータのような依存性がないので安全に使うことができます。

 

ストラテラはコンサータに比べて安全性が高い分効き目は弱いのですが、ADHDの症状である「衝動性」「多動性」「不注意」に効果を発揮します。

 

また、ストラテラがコンサータに比べてよいところは、効果が途切れないことです。コンサータは効き目が長く続きますが、1日1回しか服用できません。朝コンサータを服用すると、12時間効果が持続します。朝の7時に服用したら夜の7時まで効果が持続します。夜に何らかの用事がある時はコンサータの作用が効いていない状態で用事をこなさなければなりません。

 

ストラテラは1日2回の服用で効果がずっと変わらず持続します。一度効果があらわれると同じコンディションが続くというのはとても安心なことです。

 

ただ、ストラテラは効き目が表れるまでにかなり時間がかかります。ストラテラの効果は3週間から1か月かけて徐々に現れてきます。「そう言えば先月よりも落ち着いて過ごせているかも」というように、効き目の表れ方も劇的ではありません。

 

それなのに、副作用は服用してから初期に現れます。副作用はだんだんと治まって行くものなのですが、飲み始めは「副作用ばっかり出て効果がない!」とがっかりしてしまうかもしれません。中には、自己判断で服用をやめてしまう人もいます。

 

でも、根気よく服用を続けると、副作用はいずれ治まり、効果を実感できるようになります。

 

ストラテラの副作用

胃腸障害

ストラテラはセロトニンやドーパミンをわずかにですが増やします。セロトニンやドーパミンは胃腸にも分泌されています。そのため、「吐き気」「下痢」「便秘」といった胃腸障害が起こります。特に「吐き気」はほとんどの患者さんに診られる症状です。

 

胃腸障害のほとんどは、服用してからすぐに始まり、2週間ほどで改善していきます。胃薬を一緒に服用することで、胃腸障害を軽くすることはできます。

 

動悸・血圧上昇・発汗・頭痛・排尿障害

ストラテラを服用すると、カテコールアミンが全身に作用してしまいます。そのため、動悸や血圧上昇、頭痛、発汗、排尿障害が起こります。症状が強胃場合はストラテラを減量する必要があります。

 

重篤な循環器の病気を持っている人は、ストラテラを服用することはできません。

 

体重減少

ストラテラを服用していると、代謝が上がって体重が減少します。大人の場合、健康被害が起こるほど体重が減ることはありません。成長期のお子さんで体重減少が目立つときはストラテラの減量を検討します。

 

眠気・ふらつき・めまい

これらの副作用が起こるのはまれです。副作用が辛い時はストラテラを減量します。

 

肝機能障害

ストラテラは肝臓で分解されます。そのため、多少なりとも肝臓に負担をかけてしまいます。そのため、ストラテラを服用しているときは定期的に血液検査で肝機能を調べます。

 

肝機能の障害が重篤であれば、ストラテラの服用を中止します。

 

不眠

ストラテラはノルアドレナリンやセロトニンに作用し、時に不眠を引き起こします。不眠の症状が出た時は、薬の服用を朝だけにしたり、夕の薬の服用時間を早めるなどの対応をとります。

 

性機能障害

ストラテラを飲んでいると、勃起障害や射精障害が起こることがあります。症状を改善するためにはストラテラの減量又は服用中止が必要です。

 

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