ADHDはなぜなんでも先延ばしにするの?先延ばしにすると何が困るの?
ADHDがなんでも先延ばしにする理由
見通しが甘いから
ADHDの人は先を見通したり、計画を立てることがとても苦手です。それになぜか、いつも甘い見積もりを立ててしまいます。
「この仕事なら、1時間あれば片付くかな。」
と見積もったことは大抵3時間以上かかります。
何でも抱え込むから
ADHDは好奇心が旺盛で、興味を持ったことならなんでもやりたくなってしまいます。自分の抱えている仕事や、どれくらい時間に余裕があるのかを考えず、一度にたくさんの仕事を抱えてしまい、用量オーバーになってしまいます。
できると過信するから
ADHDはなぜか甘い見通しを立てたことに対して「できる」と妙な自信を持ってしまいます。「急げば何とかなる」「頑張ればできる」といったように。
自分の能力の見積もりも甘いのです。
集中できないから
それでも、やらなければいけないことにとりあえず取り掛かって置けば見積もりの3倍の時間かかったとしても何とかなるかもしれません。
でも、ADHDは嫌なことに取り掛かろうとすると途端に脳の血流が悪くなり、集中できなくなってしまいます。
その為に嫌だな、と思う事、面倒だと思うことにすぐに手を付けることができず、仕事を先延ばしにしてしまうのです。
そして失敗を繰り返す
甘い見積もりでぎりぎりまで先延ばしにして始めた仕事は、まず期限に間に合いません。失敗し、周囲の人にも迷惑をかけてしまいます。失敗したその時は、当然深く反省します。
でも、なぜかADHDは同じ失敗を繰り返します。なぜか。
- 長期的な見通しが立てられず、失敗を繰り返したらどうなるか考えられないから。
- 好奇心を押さえられずどうしても能力以上の仕事を抱え込んでしまうから。
- やろうとおもっても集中できない脳が邪魔をするから。
先延ばしによっておこること
周りに迷惑をかける
「あの人が終わらなかった仕事、結局みんなで分担して大急ぎでやらなければいけなくなった。残業が増えた。」
隣の人がため息交じりに呟いています。
そうです。会社の仕事であれば、誰かができなかった仕事は他の誰かに降りかかるのです。もしくは、何らかの損害を被るのです。
出来なかった仕事=周囲へ迷惑がかかる
このことをしっかりと肝に銘じておかなければいけません。
信用を失う
「あの人、あれもこれも手を出してくるくせに、どれもこれも中途半端。結局なにもできないんだよね。」
約束の期日を守れない状態が続くと、信用を失うのは当然です。
自分も困る
周囲の人からの信用を失うと、当然自分も困ります。自分は一生懸命仕事をしているつもりなのに、何も成果が上がらない、人に迷惑をかけてばかりということになると、もともと自信の持てないADHDはますます自信を失ってしまいます。
学生の間は、勉強をしない、課題を出さないということで周囲に迷惑をかけることは無いかもしれません。でも、できなかったことは、学校の成績や受験といった形で自分に降りかかってくるのです。
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