ADHDの治療は薬・環境・セルフコントロールの3本柱
ADHDの治療は薬・環境・セルフコントロールの3本柱
ADHDの治療は、「薬の力で脳機能の偏りを補う」、「短所が表に現れないように環境を整える」、「セルフコントロール力を身に着ける」の3本立てで行います。この3つの治療がバランスよく行われないと、治療効果が上がりません。でも、3つの治療を上手にコーディネートできれば、相乗効果を生むことでしょう。
ADHDの薬物療法
ADHDは生まれつき脳の機能に偏りがあります。ADHDに使われる薬は、ドーパミンの働きを活性化させるなどし、偏っている脳の機能を正常な状態に近づけてくれます。
大人のADHDに使われる薬には、次の2つの種類があります。
- コンサータ:中枢神経を刺激し、脳の覚醒をあげ、不注意や集中力のなさを改善する。
- ストラテラ:中枢神経を刺激しない。前頭葉のドーパミン濃度をあげ、不注意・多動・衝動性を改善する。
コンサータ、ストラテラは共に長所と短所があります。どちらの薬を使うかは、医師の指示に従ってください。
ADHDの環境調整法
気が散りやすいなどの自分の特徴をしっかりと理解したうえで、弱点を補うための環境調整を行います。
たとえば、気が散りやすいのであればデスクを壁際に移動して刺激になりそうなものが極力視界に入らないようにする、耳栓をして他人の声が耳に入らないようにするなどです。
自分一人でできないことは、自分の苦手としていることを伝え、周囲の人に協力をしてもらいましょう。
ADHDのセルフコントロール力向上作戦
ADHDで、あらゆる問題の中心になっているのが、「自分をコントロールする力が弱い」ということです。これは、生まれついての脳の機能の偏りが原因です。自分の行動を意思決定するのが脳ですから、この機能が弱いADHDがセルフコントロールできないのは当たり前の事なのです。
でも、自分の弱点を理解し、何度も修正を行いながらセルフコントロールする力を身に着けて行くことは十分に可能です。
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