ADHDのための怒りのコントロール2:怒りの正体を知る
ADHDのための怒りのコントロール2:怒りの正体を知る
怒りは悪い感情ではありません。怒りのコントロールが上手く行かないからと言って、怒りを封じ込めてばかりいると、ふとしたことで大爆発をおこしたり怒りが体や心の不調になって現れてしまいます。
怒りはなぜ起こるのか、正体を知るとコントロールしやすくなります。
怒りは二次的な感情
怒りは、怒りとなる原因の感情があって生まれる「二次的な感情」です。
怒りの原因となる感情は、「不安」「心配」「悲しい」「苦しい」「さびしい」「辛い」といったマイナスの感情です。
感情を感じるままに表に出す大人はあまりいないでしょう。感情は生まれてすぐ、感情をためておくコップの中に入れられます。このコップの中がマイナスの感情でいっぱいになると、コップから溢れてしまいます。
この溢れた感情が「怒り」です。一度にたくさんのマイナスの感情たまって一気に溢れるほど大きな爆発となってしまいます。
怒りが生まれるまで
怒りが生まれるには段階があります。
怒りが生まれる原因は「何かの出来事」です。何か自分に不利益のある出来事がきっかけで怒りが生まれるのです。
しかし、「出来事」⇒「怒り」に直結するわけではありません。出来事が怒りに変わる前に「考える」⇒「考え方が決まる」という段階を踏みます。
たとえば、道を歩いていて誰かが後ろからぶつかりながら追い越して行ったとします。
- 誰かがぶつかった
- わざとやったのではないか!?
- 腹が立つ!怒ろう!
- 「怒り」
という1~4の段階を経て怒りになります。でも、同じ出来事がおこっても怒りに変わらない可能性もあります。
- 誰かがぶつかった
- 急いでるのかな?
- 怪我もないし、まあいいか。
- 「平常心」
つまり、2の「考え方」でその後の感情の方向が変わるのです。
2の「考え方」で怒らない方向へ物事をとらえるには、「自分が同じようにぶつかったことがあるな」「前にぶつかられて相手に文句を言ったらトラブルになったな。」などある程度過去の経験を引き合いに出して冷静に考える必要があります。
ADHDの傾向があると、過去の経験をとっさに引き合いに出して冷静に考える事がなかなか上手く行かないのです。
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